『7回死んだ男/西澤保彦』:純粋に楽しめるタイムループ物♬

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個人的こんな方におススメ♬

こんにちは、RKOです。本日はタイムループ物では秀逸な作品、西澤保彦作「7回死んだ男」をご紹介します。

この作品、主人公はある「体質」で、同じ日を”9回”繰り返します。”繰り返す日”というのは毎日ではないのですが、たまたまその日にお祖父さんが死んでしまいます。主人公はあの手この手でお祖父さんの死を防ごうとするのですが、どうやっても”見事に“お祖父さんは死んでしまうのです。笑

果たしてお祖父さんは救われるのか?というお話です。

ズバリ、この作品は、

『純粋にタイムループ物で笑いたい』人向けです。

 

概要

同一人物が連続死! 恐るべき殺人の環。殺されるたび甦り、また殺される祖父を救おうと謎に挑む少年探偵。どうしても殺人が防げない!? 不思議な時間の「反復落し穴」で、甦る度に、また殺されてしまう、渕上零治郎老人――。「落し穴」を唯一人認識できる孫の久太郎少年は、祖父を救うためにあらゆる手を尽くす。孤軍奮闘の末、少年探偵が思いついた解決策とは! 時空の不条理を核にした、本格長編パズラー。

 

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RKOの個人的おススメ指数

謎の素晴らしさ: A(毎回の胡蝶蘭のくだりは笑いました)

文章構成: B(何度も繰り返す1日、だけど新鮮に思える不思議)

登場人物: S(お祖父さん、どんな展開でも死ねるのね・・・笑)

読みやすさ: S(健気な主人公を応援してしまう)

再読したい度: S(面白い小説に出会えました)

おススメ指数 S
純粋に「楽しい」作品に出会えたという感動。

 

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感想

なんといっても、お祖父さんの見事な死にっぷりが面白いのです。主人公は健気に殺人を阻止しようと頑張りますが、その斜め上を超えていくお祖父さん。美しさまで感じさせます。笑 しかもその死に様がちゃんと”理にかなっている”んです。

また、章の名前もふざけています。

・そして事件は起きる

・やっぱり事件は起きる

・しつこく事件は起きる

・まだまだ事件は起きる

・それでも事件は起きる

・嫌でも事件は起きる

 

ふざけてますね。笑

 

不謹慎ですが途中からお祖父さんが死ぬくだりがメチャ面白くなっていきます。死に方というよりかは、「やっぱりね」って言いたくなるような安定の死。笑 その裏の主人公の必死さがさらに笑えます。

そしてそれだけで終わらないのが西澤保彦作品。この後の展開にも驚きがあり、読了後は読んで良かったと思えるでしょう。

自信をもっておススメできる一冊です。毎度の事ながらネタバレなしで是非読んでみてください。

 

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