個人的こんな方におススメ♬
こんにちは、RKOです。本日はカミーユ3部作の2作目、「その女アレックス」をご紹介します。本作は、フランスでリーヴル・ド・ポッシュ読者大賞ミステリ部門(2012年)、イギリスでインターナショナル・ダガー賞(2013年)を受賞、日本でも、『このミステリーがすごい!2015』海外部門第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」海外部門第1位、「ミステリが読みたい!」海外編第1位、「IN★POCKET文庫翻訳ミステリー・ベスト10」第1位、本屋大賞翻訳小説部門第1位とあらゆる賞を総なめにした作品です。(Wikipediaより)
第1作はこちらも衝撃的内容の「悲しみのイレーヌ」です。本作はその続きですので、可能であれば第1作から読んだ方が絶対に良いんですが、「悲しみのイレーヌ」は残酷描写が多いため、苦手な方はやめておいた方がいいかもしれません。
個人的こんな方におススメ♬こんにちは、RKOです。本日はフランスのミステリー作家、ピエール・ルメートル作「悲しみのイレーヌ」をご紹介します。ピエール・ルメートルといえば、日本にて2014年9月に刊行された「その女アレックス」は『このミス[…]
個人的には今回ご紹介する第2作「その女アレックス」の方が残酷描写自体は前作より”やや”少ないかなとは思います。ただ、如何せん『監禁系』ですので苦手な方は本作も厳しいかもしれません。その点はご自身の判断でお願いいたします。
本作は前情報はない方が楽しめるかと思います。監禁系ミステリーと残酷描写がある程度大丈夫な方は是非読んでいただきたい良作です。なお、前作もそうでしたが、橘明美さんの翻訳が素晴らしいため、海外ミステリーを普段読まない方にもおススメできる作品です。
ズバリ、この作品は、
概要
おまえが死ぬのを見たい―男はそう言ってアレックスを監禁した。檻に幽閉され、衰弱した彼女は、死を目前に脱出を図るが…しかし、ここまでは序章にすぎない。孤独な女アレックスの壮絶なる秘密が明かされるや、物語は大逆転を繰り返し、最後に待ち受ける慟哭と驚愕へと突進するのだ。イギリス推理作家協会賞受賞作。(「BOOK」データベースより)
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RKOの個人的おススメ指数
謎の素晴らしさ: S(着地点が本当に最後までわからないです)
文章構成: S(前作もそうですが、読者の楽しませ方が奇抜)
登場人物: S(その女はアレックスでした)
読みやすさ: A(テンポも良く、終始飽きさせない展開です)
再読したい度: A(グイグイ惹きこまれます)
こんなん予想できないでしょ。(笑)
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感想
本作は、アレックスが謎の男に拉致され、監禁されることから始まります。それだけであればただの監禁小説なんですが、ここからストーリーが展開していきます。一方、警部カミーユは誘拐事件の担当刑事として、この事件の真相を探っていきます。そして予想もできない結末に向けてハイスピードで物語が進行していきます。
前作「悲しみのイレーヌ」でも感じましたが、各キャラクターの描写が非常に丁寧ですので、キャラクター達の心境・考え方が伝わってきます。また、アレックスとカミーユの視点が交互に切り替わりながら進行していくのですが、絶妙のタイミングで切り替わる為、途中で飽きることなくどんどん読み進めることができます。この辺りは作者の意図が感じられます。
「この作品を読み終えた人々は、プロットについて語る際に他の作品以上に慎重になる。それはネタバレを恐れてというよりも、自分が何かこれまでとは違う読書体験をしたと感じ、その体験の機会を他の読者から奪ってはならないと思うからのようだ」(「訳者あとがき」より)
あとがきで橘さんが言われているように、ここまでしか述べないようにします。是非ともこれまでとは違う読後感を本作を手に取ることで体験していただきたいと思います。