個人的こんな方におススメ♬
こんにちは、RKOです。本日は西澤保彦作、「麦酒の家の冒険」をご紹介します。本作はビール好きによるビール好きのために贈るビールミステリーです。 ビールを飲みながら一緒に推理できる楽しい作品になっております。
SF設定の本格ミステリーに定評のある西澤保彦さん。本ブログでも代表作「7回死んだ男」、「人格転移の殺人」というSF設定を活用した本格ミステリーをご紹介してきました。これらの作品は、西澤保彦さんの代表作というだけでなく、日本のSFミステリーの代表作としても語られる事が多いですね。
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本作はSF設定なしで、安楽椅子スタイルのロジカルミステリーが展開されます。しかもテーマはビール。思わずビールが飲みたくなる作品に仕上がっております。
ズバリ、この作品は、
概要
ドライブの途中、四人が迷い込んだ山荘には、一台のベッドと冷蔵庫しかなかった。冷蔵庫には、ヱビスのロング缶と凍ったジョッキ。ベットと96本のビール、13個のジョッキという不可解な遺留品の謎を酩酊しながら推理するうち、大事件の可能性に思い至るが…。ビール党に捧げる安楽椅子パズル・ミステリ。(「BOOK」データベースより)
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RKOの個人的おススメ指数
謎の素晴らしさ: B(1つの謎だけで350ページ楽しめます)
文章構成: B(ひたすら1つの謎について議論します)
登場人物: A(思わずビールを飲みたくなる程みんなビールを飲みます)
読みやすさ: A(飲みながら楽しめるちょうどいいレベル)
再読したい度: B(楽しく読めるのが本作の良いところ)
おススメ指数 B
ビールを飲みながら楽しく読める作品です。
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感想
あるきっかけから、大学生4人が旅行先で一つの家に迷い込みます。なんと、この家に存在したのは1台のベットと冷蔵庫のみ。しかも冷蔵庫にはたくさんのエビスビール(ロング缶)が入っておりました。どうしてこんな家が存在しているのか。4人は無断で冷蔵庫のビールを飲みながら(笑)、この家に隠された真相について議論することになります。
本作は、この「不思議な家が存在する理由」という1つの謎についてひたすら議論する作品です。登場人物4人がそれぞれ思いついた推理を述べ、誰かがその推理を否定して、といった感じで進行していきますので、ちょうどビールが飲めるぐらいのテンションで読むことができます。まさか作者の西澤さんもビールを飲みながら書いたというわけではないと思いますが・・・。
淡々と進行していきますので、身構えて読むのではなく気軽に楽しめるタイプの作品かと思います。人気作家であり、自身もビール党である恩田陸さんも本作をお気に入りの小説だと語っています。ビール好きの方は、どうか”エビスビールのロング缶“を買って本作を楽しんでみてはいかがでしょうか。