『五覚堂の殺人/周木律』:特殊系館シリーズ第3弾♬

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個人的こんな方におススメ♬

こんにちは、RKOです。本日は周木律作の堂シリーズ第3作、「五覚堂の殺人」をご紹介します。異様な建築物で起きる殺人事件に放浪の数学者・十和田只人が挑むシリーズも3作目に突入しました。

ちなみに、本シリーズは第1作目から順に読まないと楽しめないようになっておりますので、是非とも以下の過去記事を読んでいただき、第1作の「眼球堂の殺人」からチェックしてみてください。

 

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ズバリ、この作品は、

『引き続き特殊系館モノを楽しみたい』人向けです。

 

概要

放浪の数学者、十和田只人は美しき天才、善知鳥神に導かれ第三の館へ。そこで見せられたものは起きたばかりの事件の映像―それは五覚堂に閉じ込められた哲学者、志田幾郎の一族と警察庁キャリア、宮司司の妹、百合子を襲う連続密室殺人だった。「既に起きた」事件に十和田はどう挑むのか。館&理系ミステリ第三弾!(「BOOK」データベースより)

 

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RKOの個人的おススメ指数

謎の素晴らしさ: S(全然わからなかったけども納得できました)

文章構成: A(事件の当事者、十和田、宮司警視正と複数視点の進行が緊張感を高めます

登場人物: B(今回は十和田さんの数学演説は弱めでした)

読みやすさ: A(これまでで一番読みやすい)

再読したい度: A(これまでの3作では一番面白く感じました)

おススメ指数 A
まさか〇〇が〇〇になって〇〇だとは!(笑)

 

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感想

本シリーズの特徴は、とにかく建築物が異様であるということでしょう。この異様な建築物で起きる殺人事件は、どれもその建築物ならではの構造を利用したトリックになっており、そこが楽しめるポイントです。

本作も、五角形をテーマとした超特殊な建築物で事件が発生します。事件に巻き込まれたのは前作で登場した宮司警視の妹・百合子。主人公の十和田は天才数学者・善知鳥神(うとうかみ)に五覚堂に呼び出され、この五覚堂で発生した事件の”映像”をビデオテープで見せられます。一方、第2作から登場した宮司警視正(警視から出世した)は、「過去のある事件を調べよ」という告発電話から、五覚堂の所有者であった志田幾郎の別荘で起きた事件について調査を始めます。

これらの登場人物それぞれの視点から進行していきますので、どこで彼らが交わっていくのか楽しみながら読むことができるよう工夫されています。本作は過去2作と比較してもかなり読みやすくなっておりますが、トリックについてはこれまで通り非常に良く練られているように感じました。

現実ではありえない超特殊な建築物で起きる殺人事件、「なるほどそうきたか」と思えるように作られておりますので、是非とも推理しながら読み進めていただきたければと思います。

 

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