『ビール職人の醸造と推理/エリー・アレグザンダー』:ビールとソーセージが欲しくなる食事ミステリー

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個人的こんな方におススメ♬

こんにちは、RKOです。本日は2019年刊行、エリー・アレグサンダー作「ビール職人の醸造と推理」をご紹介します。アメリカ・シアトルの田舎町・レブンワースを舞台にした殺人事件に、女性ビール醸造家の主人公・スローンが挑むビールミステリーです。

 

前回は、国内ミステリーである西澤保彦さんの「麦酒の家の冒険」をご紹介しましたので、2回連続でのビールミステリーです。特に意味はありませんが、ビール好きの方は是非こちらもチェックしてみてください。

 

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本作のタイトルと表紙からは、ビールをテーマとして扱ったミステリーだと想像できますが、予想通り作者のビール愛が伝わると同時に、ビールが飲みたくなってくる作品でした。

 

ちなみに、舞台となっているアメリカ北西部のレブンワースは、シアトルのドイツ村と呼ばれており、美味しいビールとソーセージを堪能できる観光地として有名だそうです。

 

シアトルのドイツ村・レブンワース、おとぎの国で最高のクリスマスを。

 

ズバリ、この作品は、

『ビールを飲みながら楽しめるミステリーが読みたい』人向けです。

 

概要

南ドイツに似た風景が広がる、ビールで有名なアメリカ北西部の町・レブンワース。町で一番のブルワリーを夫とその両親と切り盛りするわたしは、幸せな日々を過ごしていた―夫の浮気が発覚するまでは。わたしは家から夫を追い出し、新規オープンするブルワリーで働くことに。開店初日は大盛況。しかし翌朝、店で死体を発見してしまい―。愉快で楽しいビール・ミステリ登場! (「BOOK」データベースより)

 

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RKOの個人的おススメ指数

謎の素晴らしさ: C(ミステリーとしては期待しすぎない方が良いかも)

文章構成: B(作者のビール愛が伝わってくる構成)

登場人物: A(みんなビールが好きだなあ(笑))

読みやすさ: A(翻訳ミステリーが苦手な方でも楽しめるかも)

再読したい度: B(シリーズ化されているそうで次作に期待です)

おススメ指数 B
愉快で楽しいビールミステリーでしたよ。

 

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感想

レブンワースでも有名なビール醸造所・「デア・ケラー」のビール職人・スローンは、夫・マッツの浮気現場を目撃した事がきっかけで「デア・ケラー」を離れ、新規オープンするビール醸造所「ニトロ」で働くことになります。「ニトロ」の経営者・ギャレットがつくるビールはとても美味しく、開店初日は大盛況。しかし翌朝、お店で死体が発見されてしまいます。第一容疑者はなんと夫のマッツ。本当に夫が殺害したのか、新規オープンした「ニトロ」はどうなるのか?スローンは家庭とお店の経営を両立させながら事件の解明に挑みます。

 

本作は、主人公のスローンが非常に精力的で頼りになる存在として描かれており、安心感を持って読み進めることができます。夫の浮気現場を目撃しつつも、一人息子・アレックスのために夫の無実を証明するため尽力。ギャレットのお店の経営を助けながら、独自で事件を調査します。母の強さを感じられると共に家族の愛も感じられるお話です。

 

なお、本作では多くの種類のクラフトビールと料理が登場しており、作者のビール愛が伝わってきます。読み進めながらビールが飲みたくなる作品です。ビールに合わせる料理も、肉料理からデザートまで多岐にわたっているので非常に勉強にもなります。ビールのカップケーキなんて私は食べたことがなかったので今度作り方を探してみようと思いました。

 

ビール好きが、飲みながらミステリーを楽しめる本作。是非ともクラフトビール片手に本作をご一読いただければと思います。

 

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