rko-book.com ~おススメのミステリー小説を紹介するブログ~

2018年11月よりスタートした、これまで読んだおススメ小説を紹介するブログ。ほぼネタバレなしで紹介します。

『時限病棟/知念実希人』:リアル脱出ゲーム×ミステリーという新しい試みの作品♬


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個人的こんな方におススメ♬

こんにちは、RKOです。本日は知念実希人作、「時限病棟」をご紹介します。本作は前回ご紹介した「仮面病棟」に次ぐ第2作です。前作の「仮面病棟」を読んでいなくでも楽しむことができますが、第2作の「時限病棟」にて言及されている箇所もありますので、気になる方は第1作からチェックしていただければと思います。

 

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前回ご紹介した「仮面病棟」は、強盗犯の立てこもり事件というクローズドサークルで起きる殺人事件を描いた作品でした。一方、本作は「謎解き要素」を存分に取り入れた謎解き×ミステリーという一風変わったエンターテインメントミステリーでした。

 

皆様は「リアル脱出ゲーム」という言葉をご存知でしょうか。「リアル脱出ゲーム」とは、SCRAPという会社が始めた"リアルな場で行う体験型の脱出ゲーム"です。実際に閉じ込められた場所から、制限時間内にチームで協力しながら謎を解いて脱出するというゲームですね。かくいう私も2010年からSCRAPの企画する脱出ゲームに参加しており、非日常空間で謎を解く緊張感とクリアーした時の達成感が忘れられず、コアなファンになっております。

 

realdgame.jp

 

本作では「リアル脱出ゲーム」という言葉がそのまま盛り込まれています。商標登録された言葉を小説でそのまま使っていいかどうかは不明ですが、本作では脱出ゲームの要素を本格的に取り入れつつ、しっかりとミステリーとしても成立させるという面白い試みの作品でした。

 

普段ミステリーを読まない方でも、謎を解きながら、ハラハラしながら楽しめるエンターテインメント性の高いミステリーとなっております。

 

ズバリ、この作品は、

『脱出ゲーム好きでミステリーも楽しみたい』人向けです。

概要

目覚めると、彼女は病院のベッドで点滴を受けていた。なぜこんな場所にいるのか? 監禁された男女5人が、拉致された理由を探る……。ピエロからのミッション、手術室の男、ふたつの死の謎、事件に迫る刑事。タイムリミットは6時間。謎の死の真相を掴み、廃病院から脱出できるのか!? 

RKOの個人的おススメ指数

謎の素晴らしさ: B(ミステリーとしては非常にシンプル)

文章構成: A(果たして脱出できるのか・・・)

登場人物: B(登場人物みんな怪しい)

読みやすさ: S(クセがなく大変読みやすいです)

再読したい度: A(エンターテインメント性も高く楽しめました)

おススメ指数 A
謎解き要素とミステリー要素を融合させた、面白い試みの作品でした。

感想

本作では、拉致され、廃病院に閉じ込められた5人の男女が、ピエロから提示された謎を解きながら6時間以内に脱出を目指すというパニックミステリー小説です。謎を解いて先に進むにつれて、どうして自分達がこの廃病院に集められ、ゲームに参加させられたのか次第に明らかになっていきます。

 

作中でも「リアル脱出ゲーム」と述べられているだけあって、謎解き要素も本家SCRAPを意識した謎が用意されています。普段こういったイベントに参加される方も楽しめるようになっていますね。一方で、ミステリーの側面から見てもシンプルにわかりやくまとめられておりますので、エンターテインメントとミステリーを見事に両立させた作品と言えるのではないでしょうか。

 

また、作者の知念実希人さんが現役の医師ということで、医療描写に関して非常に詳細に描かれており、その点もリアルに感じました。これらの描写も相まってリアル感が伝わってくるので、ハラハラしながら一気読みできる作品であるように感じました。

 

脱出系のイベントが好きで普段ミステリーを読まない方でも充分楽しめるようになっていますし、ミステリー好きの方でいつもと違うテイストを味わいたい方にもおススメできる作品になっております。脱出ゲーム要素を盛り込むことで、前作よりも更にスピード感を感じられる本作、ご興味を持たれた方は是非ともチェックしていただければと思います。