『自殺予定日/秋吉理香子』:自殺まであと7日、父の死の真相に迫るミステリー

個人的こんな方におススメ♬

 

こんにちは、RKOです。本日は2016年刊行、秋吉理香子作「自殺予定日」をご紹介します。

 

秋吉理香子さんの作品といえば私の中では「聖母」のイメージが強く、重苦しい雰囲気の社会派ミステリー、或いはサスペンスを執筆されているという先入観がありました。

※「聖母」は素晴らしい作品ですので、また別の機会にご紹介したいと思います。

(参考)『聖母』/秋吉理香子

 

本作も「自殺予定日」という重いタイトルから、「イヤミスなのかな?」と勝手に想像して読み始めたところ、良い意味で期待を裏切られる作品でした。自殺未遂をした一人の女子高生が、同世代のある少年(?)と出会うことをきっかけにして、自分の未来を切り開いていく青春ミステリーでした。

 

ズバリ、この作品は、

『女子高生の成長を描いた青春ミステリー』人向けです。

 

概要

 

「美しく強かな継母が父を殺した」再婚してわずか一年半足らずで父が急死。遺産とビジネスを受け継ぎ活躍する継母の姿にそう確信した女子高生の瑠璃。自らの死で継母の罪を告発しようと訪れた自殺の名所で“幽霊”の少年と出会い、ある約束をする。六日後―それが瑠璃の自殺予定日となった。瑠璃は父の無念を晴らせるのか?!すべての予想を裏切るノンストップ・ミステリ!(「BOOK」データベースより)

 

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RKOの個人的おススメ指数

 

謎の素晴らしさ: C(ミステリー要素は少なめだけど続きが気になります)

文章構成: B(この作品は、純粋な気持ちで読むべきなんだと思います)

登場人物: B(主人公と少年のやり取りが微笑ましい)

読みやすさ: A(短いページ数でキレイにまとめられています)

再読したい度: B(たまにはピュアな気持ちにならなければ)

 

おススメ指数 B

一人の女の子の成長が短いページ数でうまくまとめられています

 

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感想

 

母を病気でなくした女子高生の瑠璃。フードプロデューサーである父は母の死から2年後、れい子という女性と結婚する事になります。父の再婚を受け入れられない瑠璃は、れい子に対して複雑な気持ちを抱く事に。そして、再婚して1年半経ったある日、父が突然急死してしまいます。継母・れい子の不審な行動に疑問を抱いた瑠璃は、れい子への告発文と共に自殺の名所へと向かいます。そこで出会ったのは、自分にしか見えない”幽霊”の少年・裕章でした。自殺を止められた瑠璃は、自殺の猶予として6日間、父の死が「れい子による殺人」である事を立証できる証拠集めに奔走する事に。果たして瑠璃は「自殺予定日」までに証拠を集めることができるのか?

 

本作は、主人公である女子高生が6日間、父のために奔走する中で少しずつ成長していく姿が描かれています。純粋にミステリーとして期待して読むと少し違和感を感じてしまうかもしれません。しかしながら、青春ミステリーとしては非常に読ませる構成で、当初は何もかも風水に頼っていた一人の女の子が、次第に成長し、自分の力で未来を切り開いていく姿に惹かれました。

 

また、それをサポートするのが“幽霊”で自分にしか見えない少年である、というストーリーも大変興味深いですね。この同世代の少年と二人で謎の真相に迫っていく過程が、短いページ数ながらもうまくまとめられているように感じました。青春小説としての側面を持ち合わせた本作は、普段ミステリーを読まない方でも楽しめるのではないかと思います。

 

自殺未遂の女子高生とそれを阻止した”幽霊”の少年を主人公とした、一風変わった青春ミステリーです。果たして瑠璃は「自殺予定日」までに父の死の真相に辿り着けるのか? 結末が気になった方は是非とも本作をチェックしていただければと思います。

 

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