『魔偶の如き齎すもの/三津田信三』:刀城言耶シリーズの10作目

個人的こんな方におススメ♬

 

こんにちは、RKOです。本日は2019年刊行、三津田信三作「魔偶の如き齎すもの(まぐうのごときもたらすもの)」をご紹介します。本作は刀城言耶(とうじょうげんや)シリーズ10作目の作品で、4つの物語が収録された中短編集です。

 

ホラーミステリー作品としても有名なシリーズである、この刀城言耶(とうじょうげんや)シリーズ。「ホラー風のミステリやミステリ風のホラーではなく、最後まで読まないとホラーなのかミステリなのかわからない小説は書けないだろうか、と考えたのが着想のきっかけ(作者コメントより)」という、従来のミステリーとは違い、「怪異」というホラー要素が絡むことで独特の雰囲気を醸し出すシリーズです。

 

シリーズ第1長編:『厭魅の如き憑くもの』(まじもののごときつくもの)

 

本作は、若き刀城言耶の活躍を描いた4つの物語が収録をされており、シリーズのファンは勿論の事、未読の方も楽しめるような恐怖感満載のミステリーに仕上がっておりました。

 

ズバリ、この作品は、

『怪異が潜むミステリー短編集を楽しみたい』人向けです。

 

概要

 

(奇妙な文様が刻まれている魔偶―土偶の骨董―は、所有する者に「福」と「禍」を齎すという…。大学を卒業して3年目の春を迎えた刀城言耶は、その話を聞いて旧家の屋敷を訪れた。そこには魔偶に興味を持った者たちがすでに集っていた。表題作の他、『妖服の如き切るもの』『巫死の如き甦るもの』『獣家の如き吸うもの』を収録した中短篇集。「BOOK」データベースより)

 

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RKOの個人的おススメ指数

 

謎の素晴らしさ: A(本格ミステリとして各話洗練された「謎」が用意されています)

文章構成: B(なるほど最後の違和感はそういう事か)

登場人物: B(祖父江(そふえ)さんとの出会いも収録されています)

読みやすさ: A(ライトな癖のない文章で読みやすいです)

再読したい度: B(ホラー好きなら1作目から読んでいただければ)

おススメ指数 B

独特の気味の悪さは本シリーズでしか堪能できませんね。

 

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感想

 

本作はメフィストに掲載された短編3編と書き下ろしの表題作である中編を収録した中短編集です。怪異を好む作家・刀城言耶は、ひょんなことから奇妙な事件に関わることになり、探偵としての才を発揮していきます。これらの事件は人が齎(もたら)したものなのか?或いは、人知を超えた存在が齎したものなのか? 若き日の刀城言耶が事件の真相に迫ります。

 

本シリーズは「怪異」というホラー要素が本格ミステリーに加えられることで、独特の雰囲気を醸し出す作品として確立されております。これも根幹のミステリー部分が洗練されているからこそだと個人的には感じております。そして、ゾクっとするような怪異。子供の頃に感じたようなジワジワくる怖さが本書には収められております。

 

また、本作では、シリーズでの重要人物である編集者・祖父江偲(そふえしの)との出会いも収録されております。本作からでも楽しめますが、ホラーミステリーに興味がある方は、第1作の「厭魅の如き憑くもの」から読んでいただく方がおススメです。今回のような短編集も面白いですが、本シリーズは長編の方が怖さが際立つていて個人的にはおススメです。

 

ホラーミステリーとして不動の地位を確立している本シリーズ。本当に怖いのは「人」なのか、それとも・・・。もしご興味を持たれましたら本シリーズをチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

 

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