『名探偵の掟/東野圭吾』:推理小説あるあるという笑いの中に闇を感じられる作品

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個人的こんな方におススメ♬

こんにちは、RKOです。本日は東野圭吾の異色作、「名探偵の掟」をご紹介します。本作は、東野圭吾さんが独自の視点からミステリー小説を風刺した連作短編集です。

本格ミステリーを愛する東野圭吾さんが、ミステリー小説や読者に対する想いを短編集に詰め込んだ作品ですので、ミステリー好きとしては「推理小説あるある」を堪能できるかと思います。一方で、従来の東野圭吾ミステリーを期待してしまうとガッカリしてしまうかもしれません。

ズバリ、この作品は、

『推理小説あるあるを楽しみたい』人向けです。

 

概要

完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童謡殺人。フーダニットからハウダニットまで、12の難事件に挑む名探偵・天下一大五郎。すべてのトリックを鮮やかに解き明かした名探偵が辿り着いた、恐るべき「ミステリ界の謎」とは?本格推理の様々な“お約束”を破った、業界騒然・話題満載の痛快傑作ミステリ。(「BOOK」データベースより)

 

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RKOの個人的おススメ指数

謎の素晴らしさ: B(ミステリーや読者に対する皮肉が笑えます)

文章構成: A(ただの短編で終わらせないところが作者のスゴイところ)

登場人物: B(天下一大五郎がコロコロ”キャラ変”します)

読みやすさ: A(短編形式でサクサク読めます)

再読したい度: B(忘れた頃に再読したくなる作品)

おススメ指数 B
ミステリーあるあるを集めるだけで一つの作品に仕上げてしまうとは。

 

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感想

本作は従来の推理小説で読者が少なからず疑問に思っていたであろう「推理小説あるある」をメタ的に指摘していく作品です。例えば「密室事件」が発生すると、「密室か・・・」と本作品の名探偵・天下一大五郎は落胆し、「密室事件に読者は飽きてしまっているんだ」というメタ発言も飛び出します。

また、「花のOL湯けむり殺人事件」では、天下一のキャラも女性OLに変更されており、2時間サスペンスに対する痛烈な皮肉が展開されます。ちなみにドラマ途中での入浴シーンは、ちょうど視聴者が番組に飽きてきている時間だから視聴率を維持する為なんだそう。探偵キャラの発言を通して東野圭吾さんの本音がうかがえます。

と、色々うなずきながら読み進めていると、そこは流石の東野圭吾作品。ここからの展開はお見事ですね。ただの探偵あるある小ネタ集ではなく、一つの小説作品として仕上がっております。私は読んでいて「闇」を感じました。(笑)

通常の東野圭吾作品を期待して読むと期待を裏切られるかもしれませんが、普段ミステリーを読んでいる方は「確かに・・・」と頷きながら楽しく読み進めることができる作品となっています。ご興味があればご一読いただきますと幸いです。

 

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