『ニャン氏の童心/松尾由美』:実業家兼童話作家の猫「ニャン氏」が謎を解く第2弾♬

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個人的こんな方におススメ♬

ニャン氏:「ニャーニャ、ニャニャンニャ、ニャー?」

秘書丸山:「大丈夫、ここはイタリアではありません」

 

こんにちは、RKOです。本日は実業家兼童話作家の猫探偵”ニャン氏”が謎を解くミステリー第2弾をご紹介します。第1弾ではニャン氏の猫語による推理と佇まいに癒されましたが、本作も安定の可愛さで癒しを提供されました。

ちなみに第1作「ニャン氏の事件簿」は以前にご紹介しております。第2作から読んでも問題はありませんが、前作に登場したキャラクターが第2作でも活躍しておりますので、第1作「ニャン氏の事件簿」から読んでいただいた方が宜しいかもしれません。

 

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ズバリ、この作品は、

『引き続きニャン氏の推理に癒されたい』人向けです。

 

概要

仕事に悩む女性編集者の田宮宴はある日、袋小路で人が忽然と消えるという事件に遭遇。謎の実業家にして童話作家のミーミ・ニャン吉先生の事務所で、秘書の丸山にその不思議な出来事について話すと、そばにいた猫が何かを伝えようとするかのようにニャーニャーと鳴いている…。ニャン吉先生ことニャン氏の正体とは?!愛すべき猫探偵・ニャン氏の事件簿パート2、出来だニャ。

 

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RKOの個人的おススメ指数

謎の素晴らしさ: B(ほのぼのとした日常的ミステリー)

文章構成: B(安楽椅子猫探偵。ニャン氏は悩まない!)

登場人物: S(今回は童話作家「ミーミ・ニャン吉先生」色が強いです)

読みやすさ: A(短編6話でサクッと読めます)

再読したい度: A(また癒される為に読むでしょう)

おススメ指数 A
相変わらずの安定感。気軽に読むことができる良作でした。

 

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感想

実業家としては「アロイシャス・ニャン」氏として活動しておりますが、童話作家のペンネームは「ミーミ・ニャン吉」先生。本作はニャン氏、秘書の丸山、そして本作初登場となる女性編集者・田宮宴を中心に物語は進行します。

前作から引き続き、ニャン氏は人の言葉を話せませんので、秘書の丸山が「〇〇ニャ」と翻訳しながらニャン氏の推理をサポートしています。

本作は短編が6話収録されておりますが、特に好きなお話はクローズドサークルで起こった”連続お菓子消失事件”を解決する「金栗庵の悲劇」。ニャン氏は人間とは違う”猫独自の視点”から華麗に推理を展開します。

また、「袋小路の名探偵」では”テニスボールで遊びたい”という猫の本能と抗います(事件とは直接関係ないですが)。本作ではクールな名探偵猫とは別の、童話作家ミーミ・ニャン吉先生としての姿や、猫としての可愛らしさも堪能できる作品となっております。

 

田宮宴:「あの猫ちゃん、あんなにテニスボールが好きなのに、最初は遊ぶのを我慢していたように見えましたけど」

秘書丸山:「一つには見栄と申しますか、お客様の前で子供っぽいところを見せたくないという気持ちがあるのでしょう」

(中略)

田宮宴:「あともう一つは?」

秘書丸山:「あえて言えば、探偵としての矜持でしょうか」

 

ミステリーと癒しを”同時”に求めている方は、本作品をご満足いただけるかと思います。猫好き、且つミステリー好きの皆様、是非ともご一読いただければと思います。

 

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