『乗客ナンバー23の消失/セバスチャン・フィツェック』:豪華客船を舞台にしたエンタメサスペンス♬

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個人的こんな方におススメ♬

こんにちは、RKOです。本日はセバスチャン・フィツェック作のドイツミステリー、「乗客ナンバー23の消失」をご紹介します。本作は、2019年版「このミステリーがすごい」海外部門第7位、2018年週刊文春ミステリーベスト10 海外部門第3位の作品です。

本作を手に取ったきっかけは、本表紙の帯に書かれた謳い文句でした。その時点で出版社・文藝春秋さんの巧みな罠にハマっていたという事ですね。(笑)

 

「事件解決ー?そう思ってからが本番」

 

いざ読み進めてみると、ジェットコースターのように目まぐるしく展開が変わるエンタメサスペンスでした。なお、本作は少々残酷な描写が含まれていましたので、その点はご注意ください。

ズバリ、この作品は、

『最後まで目が離せないエンタメサスペンスが好きな』人向けです。

 

概要

乗客の失踪が相次ぐ大西洋横断客船“海のスルタン”号。消えた妻子の行方を追うべく乗船した敏腕捜査官の前に現れる謎、謎、謎。錯綜する謎を解かないかぎり、ニューヨーク到着まで逃げ場はない。無数の謎をちりばめて、ドイツ屈指のベストセラー作家が驀進させる閉鎖空間サスペンス。 (「BOOK」データベースより)

 

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RKOの個人的おススメ指数

謎の素晴らしさ: B(行方不明の少女が何故姿を現したのか)

文章構成: A(事件解決?そう思ってからが本番)

登場人物: B(主人公が体調不良すぎる(笑))

読みやすさ: A(シンプルな文章で読みやすいです)

再読したい度: B(ボリューム感のある作品でした)

おススメ指数 B
豪華客船を舞台としたエンタメサスペンスでした。

 

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感想

本作は、豪華客船「海のスルタン」で行方不明になっていた一人の少女が突然姿を現すところから始まります。この豪華客船で妻子が行方不明になっている主人公のおとり捜査官・マルティンは、この少女を辿ることで妻子の情報を得られるのではないかと考え、この豪華客船に乗り込み独自に捜査を行います。

このメインストーリーの他にも、様々なストーリーが進行していきます。

① 船の奥底に監禁された女と、彼女を詰問する謎の人物。

② 娘の忌まわしい秘密を知った母と、何者かとともに不穏な計画を進める娘。

③ 船室のメイドを拷問する船員と、それを目撃した泥棒。

④ 船の売却を進める船主と、船の買い手である中米の男。

⑤ マルティンを呼びだした船の秘密を探る富豪の老女、などなど盛りだくさんのお話。これらの登場人物がどう作用していくのか、気になって一気読みできる作品です。

本作の見どころは、何といっても主人公であるおとり捜査官・マルティンの体調が悪すぎること。(笑)  おとり捜査官の業務を遂行するためには手段を選ばないマルティンは、船に乗り込んだ時点でもうボロボロ。このマルティンがどんどんボロボロになっていく姿は何ともいえません。

そして、気になる帯の謳い文句。行方不明だった少女は何故姿を現したのか?マルティンの妻子は船のどこかに生きているのか?事件は解決するのか? 魅力的な謎が詰め込まれたドイツ発エンタメサスペンスですので、興味を持たれた方は是非ともチェックしてみてください。

 

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