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2018年11月よりスタートした、これまで読んだおススメ小説を紹介するブログ。ほぼネタバレなしで紹介します。

『傷だらけのカミーユ/ピエール・ルメートル』:カミーユ三部作完結編♬


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個人的こんな方におススメ♬

こんにちは、RKOです。本日はピエール・ルメートルのカミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズの3作目「傷だらけのカミーユ」をご紹介します。本作は、2016年 週刊文春ミステリーベスト10 海外部門1位、2017年度版 本格ミステリベスト10 海外版10位を獲得したフランスミステリーです。

 

本シリーズはパリ警察・カミーユ警部を主人公としたシリーズの完結編です。本シリーズは1作目「悲しみのイレーヌ」、2作目「その女アレックス」を読んでいないと100%楽しめないようになっておりますので、未読の方は是非とも1作目・2作目をチェックしていただければと思います。

※未読の方は概要を読んだだけでネタバレになってしまうので、以下の記事・「悲しみのイレーヌ」からご覧ください。

 

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このシリーズは第2作の「その女アレックス」が日本国内でも大ヒットし、各ミステリーランキングでも海外部門1位を独占しましたが、本作もカミーユシリーズの最後を飾る作品として非常に重みのある素晴らしい作品でした。

 

ズバリ、この作品は、

『カミーユシリーズの結末を見届けたい』人向けです。

概要

週刊文春ミステリーベスト10 2016 海外部門1位!
カミーユ警部の恋人が強盗に襲われ、瀕死の重傷を負った。一命をとりとめた彼女を執拗に狙う犯人。もう二度と愛する者を失いたくない。カミーユは彼女との関係を隠し、残忍な強盗の正体を追う。『悲しみのイレーヌ』『その女アレックス』の三部作完結編。イギリス推理作家協会賞受賞、痛みと悲しみの傑作ミステリ。解説・池上冬樹 

RKOの個人的おススメ指数

謎の素晴らしさ: S(読み終えた直後、もう一度読み返したくなる作品)

文章構成: S(最後の余韻は・・・)

登場人物: A(どんどん孤独になるカミーユの悲壮感が感じられて・・・)

読みやすさ: A(カミーユの心理描写なんてもう素晴らしい)

再読したい度: S(コニャックでも飲もうかな)

おススメ指数 S
三部作の締めを飾るに相応しい作品でした。

感想

宝石店で3人組による強盗事件が発生、たまたま居合わせた女性が暴行を受け重傷を負います。この女性はカミーユにとって重要な女性でした。カミーユは上司や判事に隠し、"私的な事件として"自身で捜査を行っていきます。3日間における捜査の末、事件は思いもよらない結末を迎えることになります。

 

本作を読んで、読者の想像の斜め上を常に意識している作家さんだなと強く感じました。読者のハードルも上がっている中で、次々と予想外の展開を演出していく様は流石だとしか言いようがありません。また、彼は非情なまでにカミーユを追い込んでいきます。本シリーズは探偵役の警部が事件を華麗に解決する作品ではなく、事件に翻弄される男たちを描いた作品であり、登場人物達の苦悩や葛藤を巧みな心理描写で表現できる作家であると思います。

 

特に最終作である本作は、カミーユを支えてきた周囲の人物達がいなくなっていく中で、よりカミーユの孤独感が感じられるようになっています。心に深い傷を負ったカミーユがただただ報われてほしい、そういった気持ちを持って読み進めましたが、最終日3日目の展開には衝撃を受けました

 

読み終えたと同時に寂しさも感じてしまう本シリーズ。傷だらけのカミーユにはどういった結末が用意されているのか。どうか結末はご自身の目で確かめていただければと思います。