個人的こんな方におススメ♬
こんにちは、RKOです。本日は浦賀和宏作、「彼女は存在しない」をご紹介します。浦賀さんは「記憶の果て」(1998年)で第5回メフィスト賞を受賞しデビューされました。本作は2003年に発表された作品です。
本作は読み始めたきっかけは良く覚えています。「彼女は存在しない」というタイトルだったので、「爽やかな青春ミステリーなのかな?」という勝手な期待をして読み始めました。
これが、良い意味で期待を裏切られました。読むのに覚悟が必要な作品だったんですね。(笑) グロテスクな表現が苦手な方は読むのを控えた方がいいかもしれません。
ズバリ、この作品は、
概要
平凡だが幸せな生活を謳歌していた香奈子の日常は、恋人・貴治がある日突然、何者かに殺されたのを契機に狂い始める…。同じ頃妹の度重なる異常行動を目撃し、多重人格の疑いを強めていた根本。次々と発生する凄惨な事件が香奈子と根本を結びつけていく。その出会いが意味したものは…。ミステリ界注目の、若き天才が到達した衝撃の新領域。(「BOOK」データベースより)
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RKOの個人的おススメ指数
謎の素晴らしさ: A(面白い仕掛けが施されています)
文章構成: B(主に香奈子と根本の進行で進みます)
登場人物: B(主要キャラの心理描写は非常に丁寧)
読みやすさ: A(丁寧に描かれているのでわかりやすい)
再読したい度: B(複雑なんで一度では理解が難しいかも)
読むのに覚悟がいるかもしれません。(笑)
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感想
香奈子は、恋人の貴治と待ち合わせの際に、「アヤコさんではないですか?」と、由子という女性から声を掛けられます。一方、根本は、亜矢子という妹が実は多重人格なのではないか?と疑い始めます。彼らの日常が、ある出来事をきっかけに大きく狂い始めます。
本作品は、香奈子と根本という二人の視点が交互に展開されていきます。香奈子と根本がどのような形で出会うことになるのか、ハラハラしながら一気に読むことができる作品です。
冒頭にも述べましたが、本作品はグロテスクな表現も含まれますので、苦手な方は注意が必要です。また、個人的な意見にはなりますが、どちらかというとミステリーを何度か読んだことがある人の方が楽しめるかもしません。一方、ミステリーが初めてという方は本作品から入らない方がいいかもしれません。
果たしてこの物語はどういった結末を迎えるのか?果たして彼女は存在するのか、しないのか? 耐性のある方は是非とも衝撃のストーリーを堪能していただければと思います。