個人的こんな方におススメ♬
こんにちは、RKOです。本日は岡嶋二人作、「そして扉が閉ざされた」をご紹介します。実は本作品、去年にtwitterのフォロワー様からおススメしていただき、「クラインの壺」と合わせて読んだんですが、都合によりご紹介が2019年になってしまいました。「クラインの壺」も大変素晴らしい作品でしたので、もしご興味があれば以下の記事をご覧ください。
本作は、3か月前に友人を事故でなくした男女4人が、友人の母の手で核シェルターという密室に閉じ込められます。トイレには、赤いペンキで書かれた「お前たちが殺した」という文字が・・・。脱出を試みる中で、3か月前の事故は本当に”事故“だったのか?、それぞれが当日の出来事を振り返りながら推理を展開していきます。
ズバリ、この作品は、
概要
富豪の若き一人娘が不審な事故で死亡して三カ月、彼女の遊び仲間だった男女四人が、遺族の手で地下シェルターに閉じ込められた。なぜ?そもそもあの事故の真相は何だったのか?四人が死にものぐるいで脱出を試みながら推理した意外極まる結末は?極限状況の密室で謎を解明する異色傑作推理長編。(「BOOK」データベースより)
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RKOの個人的おススメ指数
謎の素晴らしさ: A(そうか、そういうことだったのか・・・)
文章構成: A(シンプル、且つ良く練られています)
登場人物: B(極限状況だと人間ってこうなるのかな・・・)
読みやすさ: B(少し時代を感じますが読みやすいです)
再読したい度: A(これはもう一回読む価値あります)
テンポ良く進行するスピード感のある良作ミステリーでした。
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感想
通常のミステリーであれば、密室に閉じ込められ、そこから連続して殺人が・・・という展開に発展していくことが多いかと思います。しかしながら本作は、密室に閉じ込められた若者が次第に追い込まれ、疑心暗鬼になっていく段階での心理変化が見事に描かれており、内面的な人間の醜さがうまく表現されているところが秀逸な点かと思います。
読み進めていくと、テンポの良い進行も相まってどんどん世界観にハマっていき、続きが気になって仕方がなくなります。無機質な密室空間と回想シーンだけでこれだけ飽きさせない展開に持っていけるとは流石だと言わざるを得ません。
そして最後には・・・という結末。どうしても続きが気になって仕方がない作品ですので、是非とも本作をご一読いただき、極限状況での本格推理を堪能していただければと思います。