『天災は忘れる前にやってくる/鳥飼否宇』:一番怖いのはやっぱり人?天災の裏に潜む人災ミステリー♬

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個人的こんな方におススメ♬

こんにちは、RKOです。本日は2019年7月刊行、鳥飼否宇作「天災は忘れる前にやってくる」をご紹介します。とても可愛い表紙に目を引かれますが、本作は自然災害の裏で発生した事件を扱った連作短編ミステリーです。

 

「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉もあるように、自然災害に対する日本人の意識は非常に高いのではないかと思います。本作は、自然災害中に発生した事件を、ネットニュース配信会社の社長・郷田とアルバイトの三田村が災害現場に乗り込み解決するという一風変わったミステリーです。

 

ズバリ、この作品は、

『ブラックなユーモアミステリーを読みたい』人向けです。

 

概要

眉唾の噂やホラばなしをネット配信して生計を立てている「特ダネゴーダニュース」の目玉企画は、社長の郷田とバイトの智己の災害現場への突撃ルポだ。しかし、二人の行くところ、なぜかいつも災害の陰に怪しい事件が待っている!ブラックなギャグとダークな欲望が軽快に展開し、意表を突くトリックと鋭い推理もたっぷり盛り込んだ、サービス満点の傑作。 (「BOOK」データベースより)

 

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RKOの個人的おススメ指数

謎の素晴らしさ: B(天災の裏に潜む人災を解き明かします)

文章構成: B(ラストに向けてコツコツ積み上げた積木が・・・)

登場人物: C(郷田というキャラが受け入れられないと辛いかも)

読みやすさ: A(各短編が簡潔にまとまっており読みやすいです)

再読したい度: B(災害を扱っているので気になる方は注意)

おススメ指数 B
災害の中で起きた事件を扱うという一風変わったミステリーでした。

 

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感想

「特ダネ ゴーダニュース」というネットニュースを配信する会社の社長・郷田は、特ダネをゲットするためアルバイトの三田村と共に災害現場へと赴きます。ところが、自然災害の裏には不審な事件が。持ち前の図々しさで独自に事件の聞き込みを行う郷田は、天災の中に潜む「人災」の存在を明らかにしていきます。

 

本作は、あくまで自然災害の裏に隠されたトリックを解明するミステリーという位置づけです。天災というある意味防ぐことが難しい災害の中に人間が引き起こす事件を隠すという試みは、あまり読んだ経験がなく新鮮に感じました。250ページの中に7話が収録されている連作短編集であり、謎の提示から解決まで非常に簡潔にまとめられております。

 

一方で、自然災害というセンシティブなテーマを扱っていることと、主役である郷田の「ネタの為なら手段を選ばない人間性」がコミカルながらも描かれていることから、自然災害を扱った作品に抵抗がある方はご注意ください。余談ですが、災害現場でのメディアの報道姿勢にはいつも疑問に感じております。本作では、あえて郷田のブラックさを強調することで、こういったメディアの報道について疑問を呈しているのでは?と考えながら読ませていただきました。

 

鳥飼否宇さんの最新作は、「天災の中に人災あり」の一風変わったミステリーでした。もしご興味を持たれましたらチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

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