『そしてミランダを殺す/ピーター・スワンソン』:予測できない展開に終始目が離せない作品♬

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個人的こんな方におススメ♬

こんにちは、RKOです。本日はピーター・スワンソン作、「そしてミランダを殺す」をご紹介します。こちらの作品、 『このミステリーがすごい! 2019年版』、週刊文春の2018年ミステリーベスト10、「ミステリが読みたい!2019年版」の3誌で海外版第2位に輝いた作品です。

ちなみに海外版1位は「カササギ殺人事件」が独占しました。こちらもいずれご紹介したいと思いますが、「そしてミランダを殺すの方が面白かった」という声も多いです。この辺りは個人の好みがありますので、個人的にはどちらも読んでいただきたい作品です。

 

なお、「そしてミランダを殺す」という大変魅力的なタイトルであった事も手に取ったきっかけの一つですが、原題は「The Kind Worth Killing (殺されて当然の者)」というタイトルです。ミランダが死ぬんだろうな~、という先入観だけを持って読み始めましたが、予想の斜め上を行く展開に驚きました。

ズバリ、この作品は、

『予測できない展開にワクワクしたい』人向けです。

 

概要

ある日、ヒースロー空港のバーで、離陸までの時間をつぶしていたテッドは、見知らぬ美女リリーに声をかけられる。彼は酔った勢いで、1週間前に妻のミランダの浮気を知ったことを話し、冗談半分で「妻を殺したい」と漏らす。話を聞いたリリーは、ミランダは殺されて当然と断じ、殺人を正当化する独自の理論を展開してテッドの妻殺害への協力を申し出る。だがふたりの殺人計画が具体化され、決行の日が近づいたとき、予想外の事件が起こり……。男女4人のモノローグで、殺す者と殺される者、追う者と追われる者の攻防が語られる鮮烈な傑作犯罪小説。

 

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RKOの個人的おススメ指数

謎の素晴らしさ: A(想像の斜め上を行く展開)

文章構成: S(構成が素晴らしすぎる)

登場人物: A(ミステリアスなリリーに心惹かれます)

読みやすさ: A(過去を補足することで登場人物の心情がうまく表現されています)

再読したい度: A(途中から結末が気になって仕方なくなります)

おススメ指数 A
この構成は初めて体験したかも。新鮮に感じました。

 

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感想

この作品の秀逸な点は、なんといっても構成の素晴らしさであると思います。空港のバーで男女二人が知り合うところから、まさかそんなところまで・・・という着地点の読めない展開が中盤から最後まで続きます。

 

男性:「実は妻が浮気しているんだ、殺しちゃおうかな(笑)」

女性:「いいんじゃない?協力するよ」

男性:「え?そ、そうだね・・・」

というストーリーは”小説では”ありそうなものですが(現実だと困るが)、

中盤から「え、どうなるの?」と、読者の興味を引き続ける構成はお見事としか言いようがありません。

 

また、ミステリアスな女性リリーが大変魅力的に描かれており、読み進めるうちにこの女性にどんどん魅了されていくでしょう。

非常に評価の高い作品、個人的にも大変満足した作品でした。読み始めると面白くて一気に読めると思うので是非ともご一読ください。

 

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