『探偵が早すぎる/井上真偽』:とにかく早すぎて事件が発生しない異色ミステリー♬

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個人的こんな方におススメ♬

こんにちは、RKOです。本日は2017年刊行、井上真偽作「探偵が早すぎる」をご紹介します。井上真偽さんは、『恋と禁忌の 述語論理 ( プレディケット ) 』で第51回メフィスト賞を受賞した作家さんですね。

とにかくアイディアが素晴らしい本作。探偵が優秀すぎて事件が発生しない、という一風変わったミステリーです。犯人(未遂だけど)があらかじめわかっている「倒叙ミステリー」の部類に入るかと思いますが、事件が発生しなくてもちゃんとオチが用意されているので爽快感があって楽しめる作品でした。

ズバリ、この作品は、

『爽快感のあるミステリーを読みたい』人向けです。

 

概要

父の死により莫大な遺産を相続した女子高生の一華。その遺産を狙い、一族は彼女を事故に見せかけ殺害しようと試みる。一華が唯一信頼する使用人の橋田は、命を救うためにある人物を雇った。それは事件が起こる前にトリックを看破、犯人(未遂)を特定してしまう究極の探偵!完全犯罪かと思われた計画はなぜ露見した!?史上最速で事件を解決、探偵が「人を殺させない」ミステリ誕生!(「BOOK」データベースより)

 

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RKOの個人的おススメ指数

謎の素晴らしさ: A(上下巻共に違った面白さがありました)

文章構成: B(下巻はじっくり作り込んで2作でも良かったかも)

登場人物: A(探偵さんのトリック返しは楽しめました)

読みやすさ: A(人名と家系図が覚えづらいですが非常に読みやすい文体)

再読したい度: S(次作[2]も期待してしまいますね)

おススメ指数 A
発想が素晴らしいだけでなくミステリーとしても完成されていた作品でした。

 

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感想

資産家の父の死をきっかけに、莫大な財産を相続することになった女子高生・一華。それを快く思わない本家の人々は、事故に見せかけて一華の命を奪う事を計画します。家政婦の橋田の助言を受けて一華は一人の探偵を雇うことに。次々に現れる刺客を相手に、探偵は一華の知らないところで事件を未然に防いでいきます。

本作のテーマは、「事件が発生しない」というもの。ミステリーには事件が付き物という先入観がありますが、本作は事件が発生しないにも関わらず予想以上に楽しめる作品です。犯人(未遂だけど)が事故に見せかけて一華を殺害するトリックを入念に計画するのですが、探偵はトリックの穴を見つけ出し真相を事前に察知します。ありそうでなかった発想ですが、発想だけでなくそれを形にしてミステリーとして仕上げてしまう所は純粋に素晴らしいと感じました。

なお、本作は上下巻にわかれていますが、上下巻ともにボリュームもそこまでなく、普段本を読まない方でも楽しめる作品かと思います。上巻は従来の倒叙ミステリーに近く、犯人のトリックを想起したきっかけや心理背景などがじっくり描かれており、一つ一つのお話が高クオリティだなと感じました。一方、下巻では非常にスピード感のある展開で、エンタメ色が強くはなりますが、その分「探偵と犯人との駆け引き」を楽しむ事ができます。

ちなみに、滝藤賢一さん主演でドラマ化されております。ドラマも評価が高いようです。残念ながら私はまだ観れておりませんので、機会をみてチェックしてみようと思います。

探偵が色んな意味で早すぎる本作。果たして最後まで本当に事件は発生しないのか。本記事をお読みいただき興味を持たれましたら、ご一読いただいて結末を是非ともチェックされてはいかがでしょうか。

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