『千年図書館/北山猛邦』:最後の一行は、物語の折り返し地点。

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個人的こんな方におススメ♬

こんにちは、RKOです。本日は2019年刊行、北山猛邦作「千年図書館」をご紹介します。本作は、5つの物語が収録された短編集です。

最後の一行は、物語の折り返し地点。(北山猛邦)

本作のキャッチコピー通り、各話最終ページまでラストが読めない展開が続きます。5つのお話全てで独自の世界観が構築された、どこか切ない、どこか懐かしい短編集でした。ボリュームも少ないので、気軽に物語の世界に入っていくことができるおススメ作品です。

ズバリ、この作品は、

『気軽に世界観を楽しめるミステリーを読みたい』人向けです。

 

概要

優しく、そして切ない5つの物語。ラスト1行まで何がおこるか分からない!大ヒット“どんでん返し”ミステリ『私たちが星座を盗んだ理由』の衝撃、再び!(「BOOK」データベースより)

 

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RKOの個人的おススメ指数

謎の素晴らしさ: A(オチが最後に用意されています)

文章構成: A(最後まで展開が読めないです)

登場人物: B(短編ながらも個性が感じられます)

読みやすさ: A(独自の世界観がステキです)

再読したい度: A(短編集でしっかり楽しめます)

おススメ指数 A
最後まで結末が読めないミステリー短編集でした。

 

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感想

本作は5つの独立した物語を楽しむことができる短編集です。「最後の一行は、物語の折り返し地点。」という作者さんの言葉通り、各話最後まで読み終わると、これまで読んできた物語の様相が変わってしまう作品が並びます。

見返り谷から呼ぶ声

死後の世界と禁忌の谷に心を囚われた少女の物語

千年図書館

村で凶兆があるたび若者が捧げられる図書館の秘密

今夜の月はしましま模様?

地球侵略中の異星人に遭遇した大学生の奇妙な日々

終末硝子

大きく奇怪な墓を村のあちこちに建てる男爵の謎

さかさま少女のためのピアノソナタ

呪われた曲を奏でた傷心の高校生におこる不可思議

5つの物語それぞれコンパクトにまとめられていて、気軽に1話ずつ楽しむことができる本短編集。各話独立しているんですが、それぞれのお話で読了後の余韻を楽しむことができます。中には読み終わった時に「???」となってネットで調べてしまうお話もあるでしょう。

なお、「さかさま少女のためのピアノソナタ」は、世にも奇妙な物語」でドラマ化されていたそうです。※終わってから気づきました、すいません。(笑)

気軽に楽しめるだけでなく、驚きも与えてくれる良作短編集です。時間がない時に1話ずつ読むこともできますし、しっかり余韻も感じられる作品ですので、興味を持たれた方は是非ともチェックされてはいかがでしょうか。

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