個人的こんな方におススメ♬
こんにちは、RKOです。本日は2019年10月刊行、石持浅海作「殺し屋、続けてます。」をご紹介します。本作は殺し屋である主人公が殺しのターゲットの不可解な行動を推理する、一風変わった日常(?)の謎シリーズ第2弾です。ちなみに、第1弾は「殺し屋、やってます。」です。連作短編集ですので気軽に読める作品です。
(参考)シリーズ第1弾「殺し屋、やってます。」
作者の石持さん曰く「日常の謎」に最も不似合いなのが「殺し屋」ではないかと思いついたそうで、殺し屋が謎を解決するという他では味わえない作品に仕上がっております。
ズバリ、この作品は、
概要
安心・安全のシステムで人殺しを請け負う「殺し屋」富澤允。
殺し屋に商売敵が!?殺し屋が解く日常の謎シリーズ、第二弾!(「BOOK」データベースより)
スポンサーリンク
RKOの個人的おススメ指数
謎の素晴らしさ: A(企画だけでなく謎のクオリティも高いですね。)
文章構成: B(連作短編形式で各話つながっているのが良いです)
登場人物: B(殺し屋ってたくさんいるのね・・・)
読みやすさ: A(殺し屋が主人公ですが怖くはありません)
再読したい度: B(次回作も期待できそうです)
おススメ指数 B
殺し屋が日常の謎を解く、というコンセプトだけで楽しめる作品。
スポンサーリンク
感想
表の顔は経営コンサルタントの富澤允。裏では650万で殺しを請ける「殺し屋」を生業にしていました。確実に殺しを実行するためにターゲットを監視する中で、彼らの奇妙な行動が気になります。なぜターゲットはそのような行動を取るのか?富澤は相棒の塚原と共にこれらの「日常の謎」を解決する事に・・・。
本作は「殺し屋が日常の謎を解く」連作短編集です。従来、日常の謎を解く日常ミステリーにおける主人公は高校生が多いような気がしますが、本作では最も遠いと考えられる「殺し屋」が日常の謎を解きます。といっても、あくまでビジネスで殺し屋を営む主人公の富澤は普通の成人男性ですし、凄惨な描写もほぼないので、気軽に読む事ができる作品といえるでしょう。
また、シリーズ第2弾という事で、第2の殺し屋が登場します。富澤が650万円で殺しを請けるのに対し、もう一人の殺し屋は550万円という価格設定に妙にリアリティを感じてしまいます。この二人の殺し屋がどういう形で交わっていくのかが本作でのお楽しみポイントの一つですね。
殺し屋が謎を解くという斬新な設定の本シリーズ。殺し屋二人の将来が気になります。もしご興味を持たれた方は是非とも本作をチェックしてみてください。