『目を見て話せない/似鳥鶏』:コミュ障探偵が解決する日常ミステリー

個人的こんな方におススメ♬

 

こんにちは、RKOです。

 

ズバリ、この作品は、

『』人向けです。

 

概要

 

千葉の房総大学の新入生・藤村京は入学早々、友達づくりに乗り遅れ、愕然としていた。自らの“コミュ障”ぶりを嘆いていると、教室に高級な傘の忘れ物を発見する。他人と会話をするのが苦手な藤村は、推理だけで傘の持ち主を特定しようとするが!?セレクトショップの試着室から消える女子大生の謎、カラオケルームで起きた泥酔事件の真実…大学内外で起きる事件をひとつずつ解決していくにつれ、藤村の周りは少しずつ賑やかになっていって―。(「BOOK」データベースより)

 

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RKOの個人的おススメ指数

 

謎の素晴らしさ: B(主人公のキャラと日常の謎がうまく溶け込んでます)

文章構成: A(たぶん「あとがき」が本編です)

登場人物: B(コミュ障の主人公にシンパシー)

読みやすさ: B(主人公の語りが読みづらいという人もいるかも)

再読したい度: B(何度も読みたい「あとがき」)

おススメ指数 B

コミュ障の主人公が事件を通じて壁を乗り越えようとする姿がステキでした。

 

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感想

 

千葉の房総大学に入学した藤村京(ふじむらみさと)は「極度の人見知り」。他人との会話が苦手な彼には探偵としての才がありました。そんな彼が、大学内外で発生する様々な謎に挑んでいきます。果たして彼の大学生活はどうなるのか?

 

本作の主人公は自分自身を『コミュ障』と呼び、人との会話に極度な苦手意識を持つ男子大学生です。コミュニケーションについて苦手意識を持つ方は意外に多いのではないでしょうか。私もその一人で、相手の目を見て話すのは正直苦手です。作中の彼の言動にも共感できる部分もあり、そんな彼が事件を通じて成長していく姿に、純粋に応援したいという気持ちになれました。

 

「日常の謎」系ミステリーで、大学生を主人公とテーマとしていますが、主人公の性格から単純な聞き込み捜査もできないので、従来のミステリーとは趣きが異なっていることも興味深いです。アリバイを調べることも一人ではできないから大変です。事件に関する情報をどうやって入手していくかも注目ポイントです。

 

また、安定の「あとがき」。素晴らしいの一言です。今回は「ラングドシャ」漫談ですね。何故ラングドシャだけであそこまで語ることができるのか。「あとがき」まで楽しみにできる作家さんは少ないですが、似鳥鶏さんの作品は最後の1ページまで堪能できます。

 

コミュニケーションが苦手な主人公が挑む日常ミステリーを描いた本作。私自身は主人公に共感しながら楽しむことができました。また、最後の「あとがき」まで楽しめますので、ご興味を持たれた方は是非とも本作をチェックしてみてください。

 

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