『猫は密室でジャンプする/柴田よしき』:猫探偵・正太郎の冒険ミステリー

個人的こんな方におススメ♬

 

こんにちは、RKOです。本日は2001年刊行、柴田よしき作「猫は密室でジャンプする」をご紹介したいと思います。猫探偵・正太郎が活躍する「猫探偵正太郎の冒険 シリーズ第1作」で、6話の短編から成る短編集です。

 

実は猫の正太郎が活躍するシリーズとしては3作目となる作品で、最初の2作は長編作品です。「猫好き×ミステリー好き」であれば必ず楽しめるシリーズだと思います。今回ご紹介する「猫は密室でジャンプする」は短編集ですので気軽にサクッと楽しむことが可能です。

[参考] 1作目(長編作品)

 

 

ズバリ、この作品は、

『猫好き×ミステリー好きな』人向けです。

 

概要

 

名前・正太郎(雄猫)、毛色・八割黒に二割白(長めの毛足)、飼い主・桜川ひとみ(ミステリー作家)、住まい・琵琶湖近郊、友犬・サスケ(チャウチャウ系の雑種)、特技・推理―。飼い主を“同居人”と呼び、明快な推理で事件を解決してしまう正太郎。謎解きには、こだわりや、仕掛け、いたずらが満載。猫好き、ミステリー好き絶対満足。猫探偵の六つの事件簿。(「BOOK」データベースより)

 

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RKOの個人的おススメ指数

 

謎の素晴らしさ: B(猫探偵・正太郎が大活躍)

文章構成: B(各話オチもあり、納得の出来)

登場人物: B(正太郎と友猫・友犬たちに癒されます)

読みやすさ: A(サスペンス調の人間視点パートでは怖さも感じられます)

再読したい度: A(猫好きのツボを押さえたシリーズです)

おススメ指数 B

猫視点の正太郎と人間視点の正太郎のギャップが楽しめます

 

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感想

 

本作は、短編6話から成る短編集ですが、各話によって人間視点がメインのお話・猫視点がメインのお話とに分かれています。人間視点のパートは柴田よしき作品らしくサスペンス調で描かれており、人間的な怖さも感じられます。一方、猫視点では、正太郎が友猫・友犬たちとの交流を中心にのどかな雰囲気で進行したりと、各話による色合いの違いが本作の面白いポイントです。

 

何と言っても、正太郎の猫探偵としての活躍が可愛らしいですね。猫達が普通に会話しながら事件を推理していくのが新鮮です。でも人間視点からみると普通の猫というギャップが面白く、正太郎達がどうやって人間とコミュニケーションをとって事件を解決するかが楽しいですね。

 

また、猫達の会話から、猫族と犬族の違いや悩みなどを話すパートは、猫達の井戸端会議を見ているようで笑顔になります。正太郎の親友犬であるサスケとの掛け合いも面白く、猫好きとしては癒されること間違いなしですね。結構シニカルなお話があったりするんですが、猫達が中心に進行する分雰囲気が和らいでいる感じがします。

 

短編集の「猫探偵・正太郎の冒険シリーズ」としては第1作となる本作。本当の第1作で長編の「ゆきの山荘の惨劇 -猫探偵正太郎登場ー」から読んでもよし、本作「猫は密室でジャンプする」から読んでもよし。どちらから読んでも大丈夫ですので、是非ともお好きな方から正太郎の活躍を楽しんでいただけたらと思います。

 

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