『予言の島/ 澤村伊智』:みんな誰かの言葉に縛られて生きている

個人的こんな方におススメ♬

 

こんにちは、RKOです。本日は2019年刊行、澤村伊智作「予言の島」をご紹介したいと思います。2020年度版本格ミステリベスト10でもランクインした作品です。

 

「ぼぎわんが、来る」などのミステリーの手法を用いた良質ホラー作品を手掛ける澤村伊智さんの最新作。本作は「予言」をテーマとしております。近年「予言」をテーマとした作品は多いですが、本作における「予言」は、言葉の力・言霊としての側面が強調されており、言葉の縛り・重みが一層強く感じられる作品となっております。

 

ズバリ、この作品は、

『ホラー×ミステリーの組み合わせが好きな』人向けです。

 

概要

 

瀬戸内海に浮かぶ霧久井島は、かつて一世を風靡した霊能者・宇津木幽子が生涯最後の予言を遺した場所だ。彼女の死から二十年後、“霊魂六つが冥府へ堕つる”という―。天宮淳は幼馴染たちと興味本位から島へ向かうが、宿泊予定の旅館は、怨霊が下りてくるという意味不明な理由でキャンセルされていた。そして翌朝、幼馴染のひとりが遺体となって発見される。しかし、これは予言に基づく悲劇のはじまりに過ぎなかった。不思議な風習、怨霊の言い伝え、「偶然」現れた霊能者の孫娘。祖母の死の真相を突き止めに来たという彼女の本当の目的とは…。あなたは、真実に気づくことができるか―。比嘉姉妹シリーズ著者初の長編ミステリ。(「BOOK」データベースより)

 

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RKOの個人的おススメ指数

 

謎の素晴らしさ: B(主題は「予言」というワードに集約されますね)

文章構成: B(そう来ましたか・・・)

登場人物: B(どこか皆淡々とした雰囲気なのが逆に怖いですね)

読みやすさ: A(冝保愛子さん懐かしい)

再読したい度: S(近いうちにもう一度読みたくなりますね)

おススメ指数 B

ある意味ホラー、ある意味ミステリー。

 

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感想

 

1990年代半ば、霊能者・宇津木幽子が心霊番組の収録を行った霧久井島。その島での出来事がきっかけで、宇津木幽子は2年後に亡くなってしまいます。死ぬ間際に彼女はある予言を残します。それは、「20年後に霧久井島で6人が死ぬ」というものでした。ちょうど20年後、幼馴染の3人(天宮淳、岬春夫、大原宗作)は興味本位から霧久井島への旅行を計画します。彼らに少しずつ迫る予言の恐怖。果たして、宇津木幽子が残した「予言」が本当に進行・的中するのか。驚愕の真相が彼らを待ち受けていました。

 

「予言」をテーマとしたミステリー作品は近年多く発表されておりますが、その中でも言葉の持つ重みが強く感じられる作品でした。「予言」というのは言葉として発する事で、言霊として、時には呪いとして効力を発揮していきます。「6人死ぬ」という予言によってある程度被害者の数などが把握できるんですが、むしろ何が起こるんだろうと終始ゾクゾクできる違った意味での怖さが感じられました。

 

また、この作品は「仕掛けられた怖さ」も存在しております。島に仕掛けられた謎は勿論の事、色んな意味で作者さんの引き出しの多さを感じます。ホラーに着地するのか、ミステリーに着地するのか、着地点が全く分からないまま終盤に突入していきますので、最後まで飽きずに一気読みできる作品でしょう。

 

予言を軸とした着地点が読めない本格ミステリー作品。果たして予言は的中するのか?予言に隠された驚愕の真相を是非とも堪能してください。ご興味を持たれた方は本作をチェックいただければと思います。

 

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